名字の言ブログ

聖教新聞の名字の言を毎日載せていきます。

2022-01-01から1年間の記事一覧

名字の言 「一人」に寄り添い、「一人」の幸福のために

日蓮大聖人のもとに、富木常忍が母を亡くした報告に訪れた。常忍の夫人がずっと献身的に介護してくれたという。それを聞かれた大聖人は、すぐさま夫人宛てに筆を執られた。「ご主人が『母の臨終が安らかだったことと、あなたが手厚く看病してくれた真心は、…

名字の言 「日本を今一度せんたくいたし申候」

動乱の幕末を駆けた坂本龍馬。その桁外れの発想や闊達な行動力などの人間性は、現存する手紙からも想像できる。姉の乙女に宛てた私信にある「日本を今一度せんたくいたし申候」との有名な文も、その一つであろう▼“一国を丸ごと、きれいに洗ってしまおう”とは…

名字の言 『大漢和辞典』の諸橋轍次博士が再起した理由

『大漢和辞典』は、“世界最大の漢和辞典”として名高い。その完成までに、漢学者の諸橋轍次博士は30年以上の歳月を費やした。この間、博士は何度も苦境に立たされる▼1945年2月、東京への空襲により、1万5千ページ分の版と資料が一瞬にして灰となった。追い打…

名字の言 わずかなしぐさに思いを馳せる

2022年7月12日 近代看護の母・ナイチンゲールの言葉に、良い看護師は「患者に向かって、どう感じているか、どうして欲しいか、といった質問などめったにしない」と。ゆえに「患者の顔に現われるあらゆる変化、態度のあらゆる変化、声の変化のすべてについて…

名字の言 染色家として活躍する鹿児島の女性部員

2022年7月11日 鹿児島県の奄美大島で晩年を過ごし、孤高の日本画家といわれた田中一村。先日、彼が描いたとされる風景画など9点が、奄美市内で見つかった。大島紬の染色工として働きながら創作を続けた一村の家の近くには、染色を行う泥田が今も残る▼「昔の…

名字の言 良き出会いが幸福の土台に

2022年7月9日 岐阜県の小さな町に、人々が気軽に集い、「ここに来るとホッとする」と親しまれる飲食店がある。今は、コロナ禍での営業で少し寂しいが、店主の女性は至って意気軒高。「いろいろな方と出会えたのが私の財産です。友人の数だけは誰にも負けませ…

名字の言 七色の友情のアーチを架けよう

北海道の女性が「愛知の友人と久しぶりの電話で、楽しく話ができました」と声を弾ませた。友人とは「ポルトガル」が縁で知り合ったという▼女性はかつて、家族でポルトガルに住んでいた。その時、日本でレストランを営む友人が、ポルトガルの家庭料理を学びた…

名字の言 少女部員が七夕の短冊に書いたこと

2022年7月7日 昨年、学校行事の「七夕祭り」を終えて帰宅した少女部員が母に言った。「『おばあちゃんの足のけがが早くよくなりますように』って短冊に書いたよ。かなうといいな」と。「じゃあ、一緒にかなえてみる?」と母。少女は、その日から母と一緒に勤…

名字の言 しまくとぅばから学ぶ

2022年7月6日 聖教電子版で本紙の方面・県版を見ていると、沖縄版の連載が目に留まった。タイトルは「しまくとぅばから学ぶ」▼しまくとぅばの「しま」には島や村落だけでなく、古里の意味もある。「くとぅば」は言葉。だから「島言葉」と訳されるのが普通だ…

名字の言 平和を願う民衆の声が世界を動かした

2022年7月5日 東京の「第五福竜丸展示館」で原水爆禁止署名を見たことがある。「○○町婦人会」「○○校区婦人会」など、体裁や文面は多種多様。署名運動の自発的な広がりを物語っていた▼1954年、米国による水爆実験で、遠洋漁業に出ていた第五福竜丸が被ばく。…

名字の言 “リサイクル率日本一”の陰に

環境省が先日、公表した2020年度の自治体別・一般廃棄物リサイクル率で、鹿児島県の大崎町が2年連続14度目の日本一になった。リサイクル率は全国平均の20%を大きく上回る83・1%である▼それを支えるのが、家庭ごみを出す全世帯で構成する「衛生自治会」。今…

名字の言 エジソンが発明した「キネトスコープ」

映像技術の小型化・高性能化は著しい。スマートフォンでの動画撮影も日常になり、本紙の取材にも活用している。撮影した映像が見られるようになった出発点は、エジソンが発明した「キネトスコープ」だ▼その装置では、大きな箱に一人分の覗き窓があり、短い映…

名字の言 あすから2022年の後半戦

2022年7月2日 暮らしの中には何かが切り替わる節目がある。例えば、二十四節気の「冬至」。一般に昼の時間が最短とされる日だ。季候の節目の一つと言えば、それまで。だが、この日を境に明るい時間が日に日に長くなると思えば“精力的に活動しよう”と気持ちを…

名字の言  成長し続けるエベレスト

2022年7月1日 世界最高峰のエベレストの標高は今も高くなり続けている。測定する方法や場所によって違いはあるが、毎年数ミリから数センチずつ上昇するという研究もある▼地質学者のM・P・シャルマ博士によると、エベレストを擁するヒマラヤ山脈は、隆起と侵…