名字の言ブログ

聖教新聞の名字の言を毎日載せていきます。

名字の言 七色の友情のアーチを架けよう

北海道の女性が「愛知の友人と久しぶりの電話で、楽しく話ができました」と声を弾ませた。友人とは「ポルトガル」が縁で知り合ったという▼女性はかつて、家族でポルトガルに住んでいた。その時、日本でレストランを営む友人が、ポルトガルの家庭料理を学びたいと、つてをたどって、はるばる訪ねてきた。以来、彼女はその友人と親交を深めてきた▼女性は夫の仕事の関係で、海外を転々とした。その中で、国内の各地にも多くの友情を育んできた。先日、神奈川で本紙の購読推進が実った。一つ一つの友情は一朝一夕に築かれたものではない。一回の出会いを、その場限りで終わらせず、相手の幸福を祈り、真心を尽くしてきた▼仏の異名にはさまざまある。日蓮大聖人は仏を「大橋梁」(新53・全188)とも譬えられた。仏法者とは、人と人の間に心の「橋を架ける人」にほかならない。崩れない、確かな“橋”を築こうとすれば、時間もかかり、労も多い。しかし、だからこそ自らの境涯が大きく開かれる▼広宣流布といっても、どこか遠くにあるのではない。今いる場所で、地道に絆を育むことにある。一度結んだ縁を大切に!――この誠実な振る舞いで、七色に輝く友情のアーチを描きたい。(嶺)