名字の言ブログ

聖教新聞の名字の言を毎日載せていきます。

名字の言 “リサイクル率日本一”の陰に

環境省が先日、公表した2020年度の自治体別・一般廃棄物リサイクル率で、鹿児島県の大崎町が2年連続14度目の日本一になった。リサイクル率は全国平均の20%を大きく上回る83・1%である▼それを支えるのが、家庭ごみを出す全世帯で構成する「衛生自治会」。今春、会長になった壮年部員は、副会長を8年務め、外国人のために母国語のリサイクル表を作るなど、こまやかな対応を続けてきた▼壮年は19歳の時、結核で左肺の半分を取り除いた。45歳でがんを患い、胃の4分の3を切除。相次ぐ病苦を信心と周囲の励ましで乗り越えた。今度は自分が人のために尽くす番だと心に決めたという。「人のために火をともせば、我がまえあきらかなるがごとし」(新2156・全1598)との一節が壮年の胸に深く響いた▼現在、衛生自治会の会長をはじめ、10以上の地域役職を担っている。学会では県総合長。「人の何倍もの生きている充実感があります」と元気いっぱいだ▼人生は戦い。思いもよらぬ試練はつきものである。だが、使命を自覚することで希望を自ら創り出し、力を湧かせ、何度でも前に進める。苦難の時こそ「まことの時」と決め、勝利の飛躍台にしていくのが学会魂である。(銘)